前回の続きです。
随分間が空いちゃって、そろそろ秋刀魚の時期も終わってきましたが・・・
秋刀魚と一緒に終わらせる訳にもいかないので、続きという事で(^^;)
身を大名おろしで3枚にしたら、次は腹骨を「すき取る」作業なんですが、これは秋刀魚の場合正道と邪道、二通りありまして。
おすすめしちゃうのは邪道なんですが、まずは正道のやり方を画像で。
こんな感じで、なるべく薄〜く切り取ります。
これは他の魚なんでも応用できる事なので練習するには良いのですが、単純に秋刀魚を手早く綺麗に捌きたいとなると、別問題でしてね。ナマクラ包丁じゃあちょっと無理だと思いますし。
という訳で、邪道の方を丁寧に紹介します。
といっても、たった2ステップなんですけどね!
1・皮目を表にして、表面に切り込みを入れます。
身の腹側から大体5mm~7mmぐらいかな?肛門から頭に向けて真っ直ぐ切り込みを入れます。
この時、骨は切らないように表面の皮と身に切り込みを入れる事だけを意識して下さい。
骨を切っちゃったら失敗ですよ〜
2・切り込みを入れたら、切り込みの線に合わせて包丁を当て、身を抑えます。
そして尾ひれ側から。めくるようにして剥がすと綺麗に腹骨が取れちゃうんですよ〜
ね、簡単でしょう?
次は皮を取るんですが、人によっては手で剥いてると思います。
が、包丁を使った方が綺麗にできますので、そちらをオススメという事で。
余談ですが、魚の皮を剥ぐ作業は「皮引き」と言います。
秋刀魚はあまり引く感覚ではありませんが、覚えておくとちょっとかっこつけられるかもしれませんね(^_^)
まず、尾ひれ側から皮だけ残すように包丁を入れます。
秋刀魚の皮は本当に薄いので、ここは神経を使う所です。ギリギリまで切り込みを入れて下さい。
切り込みを入れたら包丁をひっくり返して、いわゆる「峰」の部分をグッと押さえつけて頭側に動かします。
こういうやり方を「裏ごき」と言うそうですよ。
包丁の裏側でしごく動作の略称でしょうね。
皮引きが終わった身です。
ちょっと腹側の身が崩れちゃったので、失敗気味ですが・・・
手で剥いただけだと表面の銀色がボロボロになっちゃいますが、包丁を使うと綺麗に残るというのがよくわかるんじゃないかと思います。
いよいよ後は、切って盛り付けるだけ。
しかし刺身って奴はブツ切りみたいにしちゃあ美味しさも半減するもので。
食器から始まり、切り方や盛り付けでガラっと印象が変わりますから、ここは独創性を発揮して一番楽しめる部分でもあります。
稚拙ながら、紹介していきますね。
まずはオーソドックスな斜切りから。
まな板に斜め45度ぐらいに身を置いて、やはり45度ぐらいに刃を入れて切っていきます。
刺身に限らず、美しく見せる盛り付けというのは奇数が基本で、お店で頼むお造り一人前が5切れというのは、この基本に沿ったものであると思います。
なので、秋刀魚の場合は半身を5切れにする意識で切っていきましょう。
あれ?6切れじゃんっ!
とか気付いちゃったあなたは鋭い。
多分ですが、お店では綺麗な切り身にするように端と端を切り落として切り身を作るんだと思うんですが、家庭でそんなのは勿体無いので、全部食べます!
という訳で、上の画像の一番上側にある切り身は、盛り付けの時に下に敷いて隠しちゃったりなんかして並べてます。
こういう切り方をして盛り付ける際のコツというか、綺麗な見せ方として意識するのは、ただただ「揃える」という事。
◆切り身のズラし幅を揃える
◆上側の先端が一直線、または綺麗なアーチになるように揃える
という事を意識するだけで、本当に綺麗に見えるものです。
多数の材料を盛り合わせる場合は立体感とか色彩とか、あれこれありますが、今回は秋刀魚だけなので意識するのは上記2点ぐらいで十分でしょう。
次は「木の葉造り」という切り方です。
簡単に言ってしまえば、真横に置いた身を2等分していくだけなんですけどね〜
都合4回、真っ二つにして重ねて、真っ二つにして重ねて、という事をやります。
4回目に入れた包丁を使って、そのまま包丁を支えにして切り身を立てます。
もう半分も立ててドッキングすると、木の葉みたいな形になりますね〜
まな板の上から盛り付けの際に崩してしまわないように、包丁に乗せてサッとお皿に移動しましょうね。
ちょっとおかしいですね(笑)
普段はこういう盛り方はしないんですが、大葉は切らしてるわ、撮影で秋刀魚は温まっちゃってるわでもうこんな感じでいっかー!ってやっちゃいました。
半身を木の葉、半身を斜切りにしてツマも用意して・・・なんてやると随分と豪華になりますので、挑戦する方は色々工夫してみて下さい。本当に面白いので!
という事で、2回に分けてもそれでも長かった秋刀魚記事ですが、こんなに安くて美味しい魚は他にない!というぐらいの季節限定品なので、どうぞお試しあれ〜!
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