秋刀魚の刺身を自宅で造ろう(その1)

秋刀魚のお刺身、美味しいですよね。
お店で頼むと600円ぐらいの所が多いでしょうか。
ちょっと洒落た所だと、800円ぐらいの値付けをしている所もありますね。

でも自分でやれば、600円なんて出したら腹いっぱい食べられちゃう!
ってことで、自分が思う最も処理が簡単な魚、秋刀魚です。

捌き方って、割とあちこちで紹介されていたりするんですが、切り方、盛り方って情報が少ないです。
知っている範囲でそれも網羅すれば誰かの役に立つかもしれないなーと思ったら、すごい画像の量になってしまったので、記事を分けて書いていきますよ~

 

【材料】

・秋刀魚(新鮮なヤツ!)
・小ネギ
・生姜

刺身なので、もちろん材料はほとんどありません。
買ってくる秋刀魚は、発砲スチロールの氷水に浸かってるやつを買ってくるのが一番良いです。
パックに入れて、冷蔵庫に置いてあるのは避けましょうね。
青魚ってヤツは基本的に足が速く、温度変化にも敏感です。
なので、冷蔵庫の温度よりも氷水に浸かっているヤツの方が身の張りが維持されているので、美味しく頂けます。
当然買う際もできるだけ温めないように、袋に少量の氷水と一緒に入れて持って帰るのが良いですね(お店に迷惑がかからない程度に・・・)。

適当料理の記事と違って、魚を捌く場合は“あったら良い道具”ってのがあります。

 

【あったら良い道具】

・木のまな板
・切れ味の良い包丁
・いい感じの食器
・大葉とか笹とか、盛り付けの飾りに使えるもの

僕は秋刀魚の場合、刺身包丁で全てやりますが、そこまで大袈裟な道具は必要ないです。
でも家庭でよく使われている三徳包丁とか文化包丁ってやつはちょっと不向きでして、刃先が尖っている牛刀包丁なんかが一本あると便利です。
まな板は樹脂のものが主流だと思いますが、魚を扱う時に樹脂製は滑ってしまうので、木の方が作業はしやすいです。
刺身は極端に言ってしまえば、切って盛り付けるだけなので・・・食器とか飾りなんかの体裁を整えるだけでグっと豪華な見た目と気分になれますので、キャラクターもののお皿とか、ポップな色合いのお皿は避けましょうね。

 

【秋刀魚を洗ってワタを抜く】

まずは、流水で秋刀魚を洗います。
秋刀魚はそれほどウロコのある魚ではないので、手で表面のヌメリを取るぐらいの感覚で大丈夫。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

普通魚を捌く時、最初は画像のように頭を左に置くんですが、我が家はシンクが作業台の右側にあるので、まな板の汚れが最小限で済むように右側に置いて作業します。キッチンの事情に応じてやりやすいようにやればOKです。

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秋刀魚を洗ったら、まずは頭を落とします。
胸ヒレの付け根の部分で真っ直ぐストンと切るだけ。
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頭を落としたら、そのままワタを取り出す為に腹を切ります。
この時、肛門から包丁の刃先を入れてワタを切らないように腹を切り裂くんですが、たぶん三徳包丁だと厳しいと思うんですよね、刃先が丸すぎて。
そういう場合は、開き直ってワタに向かって切っちゃって下さい。
まな板が盛大に汚れたりしますが、どうせこの後の工程で身も洗うし、頭落とした時の血も流すので、あまり細かく気にしなくても大丈夫。
腹ビレの所で一度ひっかかると思いますが、左右のヒレの間に刃を通せば切れますんで、そこは勢いで。

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腹を裂いたら、頭の側からズズイと指を入れて、ワタを取り出します。
肛門の所で繋がってますので、そこは引っ張って切っちゃう。
グロ耐性が低い人はこの辺ちょっと苦手かもしれませんが、食べ物は大抵そういうものなので、感謝をもって取り出しましょうね。
で、この時にワタが崩れてしまうのは鮮度イマイチ。プリっとしてたら鮮度抜群!って目星がつけられます。
また油が乗り切った旬の秋刀魚は、手が油でヌラヌラになりますんで、もうこの段階で「これは旨いヤツだ!」ってのがわかります。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

【血合いを洗い、三枚にする】

ワタを取りだしたら、今度は血合いに残っている血を洗い流す為にかるーく包丁を入れます。
場所を文章で説明するのはちょっと厄介なんですが、人間で言う所では「背骨の両脇」にあたる部分ですかね。
そこに結構な量の血が残っているので、腹の中の膜を切ってやる訳ですが、秋刀魚の骨はすごく柔らかいので、切るというよりも刃先で撫でるような感覚で、3回程度カリカリカリ・・・ってやってやると良い感じです。
撫でるぐらいの感覚でもちょっとぐらいは切れているので、包丁を入れた後は流水で流しながら指先で軽く洗います。
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腹の中に残っている血を綺麗に流したら、ようやく身おろしです。
丁寧に書いてるから長いけど、実際はここまでの工程、ちょっと慣れれば1,2分とかそんなもんです。

秋刀魚は3枚におろすといっても、所謂“三枚おろし”のやり方ではなく“大名おろし”というやり方でおろします。
仰々しい呼び名ですが、最も簡単に三枚にする手法でして。
人間で言う所の背骨にあたる部分、魚では中骨というんですが、この中骨に沿ってズバっと包丁を入れるだけのおろし方を大名おろしというんですね。
秋刀魚や小鯵なんかの魚体の小さい魚では大抵このやり方なんですが、例えば1kgぐらいを超えるサイズの真鯛なんかでこんな下し方をしたら、骨に山ほど身が残っちまいます。
そういう贅沢なおろし方だから、「大名おろし」なんだろうなー。と勝手に思ってます。

頭の側から、中骨に沿って包丁を入れていきます。
どうしても引っかかったりしますんで、ここではノコギリみたいに前後に刃を動かして進めて行くとやりやすいです。

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身が動いてしまわないように、軽く押さえながら。

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頭の側からが難しく感じる人は、尾ひれ側から刃を入れた方がやりやすいかもしれません。
こういうやり方は邪道なのかもしれませんが、職人でもない人が理由なく頭側から刃を入れる事に拘る必要もないと思うので、一例として。

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それぞれの身おろしが完了すると、こんな感じになります。

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既に随分と長いので、続きは別記事にします!

カテゴリー: おかず, おつまみ

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